自己破産は、債務の額が高額で、裁判所に支払不能状態であることを申立てて多重債務をなくしてもらう手続きです。裁判所が支払不能状態であると判断した場合、破産手続開始決定がされます。
破産手続が終了しても個人の債務の責任は残ります。
破産者(人)は、破産手続きが終了したら直ちに免責を申立てます。
免責手続きというのは、法律上の支払義務を免除して自己破産者(人)の経済的な立ち直りを助けてもらうために行う手続きです。自己破産の申立が認められ、免責手続きが終了してはじめて債務から解放されます。
自己破産をしても免責を得られない可能性が高い場合は、自己破産を選択するのは望ましいとはいえません。
次のような一定の事情がある場合、免責不許可になる場合があります。
①ギャンブルや浪費が借金の主な原因である場合
②財産を隠していた場合
③既に返済不能状態であるにもかかわらず、そういう状態ではないかのように債権者を信用させてさらに借入をしたような場合。
④過去7年以内に免責を受けている場合
⑤破産法に定める破産者義務に違反した場合
などです。
また、公法上の資格制限がある(就職が制限される)職種の仕事に就労している場合(たとえば弁護士、司法書士、行政書士、生命保険募集員および損害保険代理店、警備業者および警備員など)は、自己破産をすれば職業を変えなければならなくなります。このような場合、自己破産を選択するのは適当ではありません。
自己破産を申立てると、現在持っている財産を処分し、債権者の支払へ充当する必要があります。自宅など高価な財産がある場合は処分をしなければならなくなります。絶対に処分したくない財産がある場合も、自己破産を選択するのは望ましくありません。
しかし自己破産をしても、一定以内の財産であれば処分の対象にはなりません。また、生活に必要な一定の現金や日用品など差押さえが禁止されているものや、破産手続開始決定後に得た財産は、処分の対象になりません。したがって、高額な財産を持たない方は、財産を処分することなく、債務だけを無くすことができますので、自己破産をするメリットはあります。